内容紹介
クラスの惨状をどれだけ訴えても、原因を探ることもなく、動かない。個人情報をタテに何も教えてくれず、紋切り型の回答がくり返される。保護者は何もわからず、何の解決もしないまま、子どもに「いじめ撲滅宣言」をつくらせて幕引きとされる─。
なぜこうなってしまうのか。
30年以上にわたり小中学校の現場に立つ現役教員が、親からは見えない学校の内側を、いま明らかにする。
目次
第I部◎親からは見えない学校の内側
1.学校の「いじめ調査」と「いじめ指導」とは
2.方針を決めているのはだれか
3.子どもは学校でどう過ごしているのか
第II部◎”寝耳に水”から始まる親の苦悩
1.「学校はいいことしか言わない」……学校に二か月通いつめた母親
2.保護者同席の話し合い……いじめた側といじめられた側
3.何が親子を追いつめたのか……”問題児”とその親
第III部◎”かやの外”からの脱却
1.これからの「いじめ認識」と「いじめ対応」
2.突破口としての保護者参加
3.学校側がすべきこと
4.子ども自身が解決すること