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学ぶ、向きあう、生きる
大学での「学びほぐし(アンラーン)」──精神の地動説のほうへ

学ぶ、向きあう、生きる 大学での「学びほぐし(アンラーン)」──精神の地動説のほうへ

在庫あり

学ぶ、向きあう、生きる
大学での「学びほぐし(アンラーン)」──精神の地動説のほうへ

発行日 2013年03月発行
判型 四六判・並製
頁数 256ページ
価格 本体2000円+税
ISBN ISBN978-4-8118-0760-7
Cコード 0037

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内容

自分の悲しみや無力さを中心に地球が回っているという「精神の天動説」ではなく、自分自身が世界とともに動いていて、動く世界のなかに存在しているのだという「精神の地動説」に気づくために──。
アジアを歩き、東北の森に間伐に出かけ、マイノリティ(被差別少数者)をはじめとするさまざまな他者たちと教室で出会う。大学に多くの「現場」をつくりだして学生たちを揺さぶり、学びを解きほぐしてきた著者の最終講義。

目次

プロローグ 「精神の地動説」のほうへ

第1章 わたしの物語、他者の物語、〈みんな〉の物語

1 わたし自身の物語——少年期から青年期の〈危機〉をめぐって
少年時代の〈危機〉——非行
前期青年期の〈危機〉——家の拒絶と自己惑溺
システムの侵蝕力と「生き方の原理」のはざまで
2 「わたし」と他者の物語をわかちあう——大きな「みんなの物語」にあらがって
利光徹との出会い
「わたしの物語」が受容されるということ
「他者の物語」と出会い、変わっていった学生たち

第2章 見えない隣人としてのマイノリティ

1 教室のなかのマイノリティ——見えない隣人と出会う
見えない隣人たち
総合講座「差別とアイデンティティ」
教室のなかのマイノリティ1——セクシュアル・マイノリティ
教室のなかのマイノリティ2——リストカッター
教室のなかのマイノリティ3——在日韓国・朝鮮人
私の隣人——ある難民家族
2 当事者であることを選ぶということ——カミングアウトをめぐる往復書簡
K先生へ
W君へ

3 人間の〈差別〉を考える10のテーマ——若者たちの挑発を受けて
〈1〉私たちの社会は差別・排除によって成り立っている
〈2〉私たち人間はまた、共存・共生を求めてたたかいつづけてきたのも事実である
〈3〉偏見の相互受容から出発する
〈4〉私たちの社会はかぎりなくマイノリティを生みだし、排除したり隔離したりする
〈5〉なかなか見えない、感じられない構造的差別について
〈6〉差別は複合的である
〈7〉差別や偏見はどこから生まれるのか——差別の内と外
〈8〉差別/被差別関係から自由になるということ——それは、まだるっこい日常の出会いのなかで
〈9〉差別とアイデンティティ
〈10〉市民社会がつくりだす新たな排除と差別

第3章 「関係の貧困」「孤絶の文化」から〈現場〉体験へ

1 日本の子ども・若者の自己評価の低さについて——「関係の貧困」と「孤絶の文化」
人生は危機に満ちている——危機を乗り越えるための文化装置
破壊と孤立の文化のなかで
日本の子ども・若者は、いま——〈資料〉の紹介・読み解きとともに
「心的外傷」からの回復
2 学びへの誘いとしての〈現場〉体験——わたしの大学での実践から
読書会の時代(1970年代前半)——学生一人ひとりの経験は固有でみな異なっていた
ワークショップの時代(1980年代)——学生たちとともに身体を他者・世界に向かって開こうと試みる
スタディツアーの時代(1990年代)——アジアの〈現場〉を歩きながら考える
インドツアーの継続と岩手の森での間伐体験(2000年代)——歩きだす若者たちとともに
いま、大学は何をすべきか——学びの動機づけを回復するために

エピローグ 3・11後を生きる

著者紹介

楠原彰(くすはらあきら)

1938年、新潟県中蒲原郡の農村に生まれる。大学(新潟大学)・大学院(東京大学)で教育学を専攻。大学助手(東大)を経て、大学教員(専任國學院大 學、多数の国公私立大学の兼任)として学生たちの学びと教育にかかわる。また、市民運動として反アパルトヘイト運動に参加してきた。90年代からはアジア やアフリカ諸地域を若者たちと歩く。 現在、國學院大學名誉教授、日本ボランティア学会運営委員。「地下水」同人。大学で出会った若者たちと岩手県紫波町の里山の間伐作業に通い続ける。農民詩人・真壁仁の研究ノートを制作中。 主な著作として、『自立と共存』(1976年、亜紀書房)、『アフリカは遠いか』(1981年、すずさわ書店)、『アフリカの飢えとアパルトヘイト』 (1985年、亜紀書房)、『南と北の子どもたち─他者・世界へ』(1991年、亜紀書房)、『世界と出会う子ども・若者』(1995年、国土社)、『セ カイをよこせ! 子ども・若者とともに』(1999年、太郎次郎社)、『学ぶ、向きあう、生きる』(2013年、太郎次郎社エディタス)などがある。 また、訳書(共訳)としては、いずれもパウロ・フレイレ(Paulo Freire)著の『被抑圧者の教育学』(1979年、亜紀書房)、『伝達か対話か』(1983年、亜紀書房)がある。

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