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増補版
くわしすぎる教育勅語

増補版 くわしすぎる教育勅語

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増補版
くわしすぎる教育勅語

発行日 2026年08月発行
判型 四六判・並製
頁数 304ページ
価格 本体2600円+税
ISBN ISBN978-4-8118-0874-1
Cコード C0036

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内容

近代日本に強烈な求心力と滅びへの道をもたらした教育勅語。
1890年のエリートたちがつくりだした315字の「名文」には、ほんとうはなにが書かれているのか。一字一句の意味と文章の構造をあきらかにし、その来歴と遺産までを語りつくす。最新の研究成果を増補!

おもな増補内容
◯東京学芸大学に保管された「勅語の来歴」解読
◯明治神宮が所蔵する絵画「教育勅語下賜」の謎
◯広島市長による「教員向け講話」2019─2024を検証

◯「四大詔勅」「戦時教育令公布文」の現代語訳 

 

目次

くわしすぎる教育勅語 もくじ

第1部 [精読] 一字一句をつまびらかに

はじめに
第一文 朕惟フニ、我カ皇祖────「朕」と「我」はどう違う?
第二文 我カ臣民、克ク忠ニ────つくられた伝統が「教育の淵源」に
第三文 爾臣民、父母ニ孝ニ────徳目はすべて「皇運」のために
第四文 是ノ如キハ、独リ朕カ───「忠」と「孝」をまとめあげる
第五文 斯ノ道ハ、実ニ我カ────全世界が戴く勅語の真理
第六文 朕爾臣民ト倶ニ──────朕の希望をすすんで体せよ
朝鮮版勅語追加部分

第2部 [始末] 来しかたとゆく末

第1節 起草者それぞれの思惑
儒学者から洋学者へ/殺伐たる政争のなかで/「教学聖旨」に込めた元田の意図/国会開催に向け急接近する両者/30回以上の書き直しを重ね合作/起草者たちのその後

第2節 徳目はどこから来たか
教育勅語は儒教なのか/「仁」はどこへ行った?/儒教用語の器に西洋道徳を盛る/皇祖皇宗が樹てた徳という無理

第3節 「君主の著作」の法的地位
21世紀に生きる御名御璽/上位法優位の原則から、勅語は最弱/法令の外にあるからこその影響力/後法優位で勅語を廃せるか

第4節 モノとしての教育勅語──原本と謄本
国定教科書で読み方が確定した/学校に渡された謄本は二種類/東京学芸大学の謄本など/草案と各種原本をくらべてみると

第5節 物神となった謄本と「御真影」──学校儀式と不敬事件
キリスト教会が日本の学校のモデル/森有礼が学校儀式を確立/「最敬礼」ってなんのこと?/「君が代」だけが残った/不敬事件を防ぐ一斉最敬礼方式/不敬事件と殉職事件

第6節 教育勅語と学問の自由
教育と学問を分離した森有礼/教育勅語はいつから小学校で教えられたか/洪水のように出版された衍義書/国民道徳論の研究がはじまったものの/「日本精神」を掲げた日本諸学振興委員会/歴史研究のタブー/構図の異なる「教育勅語下賜」絵画

第7節 揺れる教育勅語解釈
信教の自由を超越する教育勅語/「斯ノ道」はどこまでか/治安維持法が指す「国体」/宗教教育の自由を求める運動が統制を呼んだ/「日本精神」を離れ「皇国ノ道」へ

第8節 失効後に残ったもの
子どもの生命より謄本の「奉護」/戦後も進まない無効化/戦後も残った四大節の学校儀式/教育勅語の理念を否定した教育基本法/国会決議と通牒で勅語を打ち消した/学校儀式の代役たち/道徳教育復活への道/愛国心が徳目に加わる/存在感を増す「特別の教科である道徳」/広島市長の抜粋と改変

第3部 [考究] これまでにわかっていること

文献案内

資料
①1872年「学制布告書(抄)」/②1882年 「軍人勅諭(抄)」/③1889年 大日本帝国憲法「告文」・帝国憲法勅語・公布文/④1890年「徳教ニ関スル勅諭ノ議」ほか/⑤1890年文部省訓令第八号/⑥1891年「小学校祝日大祭日儀式規程」/⑦1908年「戊申詔書」/⑧1909年『漢英仏独教育勅語訳纂(抄)』/⑨1923年「国民精神作興ニ関スル詔書」/⑩1939年「青少年学徒ニ賜ハリタル勅語」/⑪1940年『聖訓ノ述義ニ関スル協議会報告(抄)』/⑫1945年「戦時教育令」/⑬1946年「勅語及詔書の取扱について」文部次官通牒発秘三号/⑭1946年「日本国憲法(抄)」/⑮1947年「教育基本法(抄)」/⑯1948年「教育勅語等排除に関する決議」衆議院決議/⑰1948年「教育勅語等の失効確認に関する決議」参議院決議/⑱1948年「教育勅語等の取扱について」文部次官通牒発秘七号/⑲1965年「期待される人間像(草案・抄)」/⑳2006年「教育基本法(抄)」/㉑2017年「中学校学習指導要領(抄)」/㉒2017年「教育勅語の根本理念に関する質問書(抄)」と「答弁書(抄)」

著者紹介

高橋陽一(たかはしよういち)

1963年生まれ。武蔵野美術大学教授、教育史学会、日本教育史学会理事(2019現在)。専攻は日本教育史(国学・宗教教育)。著書に『新しい教育通義』、『美術と福祉とワークショップ』(武蔵野美術大学出版局)、『共通教化と教育勅語』(東京大学出版会)など。共著に『道徳科教育講義』(武蔵野美術大学出版局)、『戦時下学問の統制と動員』(東京大学出版会)、『教育勅語の何が問題か』(教育史学会編、岩波ブックレット)、『徹底検証 教育勅語と日本社会』(岩波書店)など。

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