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森 毅(京都大学名誉教授)

親や先生が楽しんじゃえば、楽しさは伝染する(漢字がたのしくなる本シリーズ推薦文)

漢字というのは、おもしろいものだ。ただし、漢字を使うのが偉いことで、漢字が読めたり、漢字が書けたりしなければならぬと、強制されたのでは、あまりおもしろくない。
ぼくは本好きだったので、読むほうは得意だったが、書くのはいまでも、ときどき辞書を引く。それに、ぼくが学校で教えられたのは旧漢字で、いまのとは少し違う。読むほうだって、ときにはまちがっておぼえていて、恥をかくこともあったが、それより、書きとりというのが嫌いだった。字の形なんて、時代とともに変わっていくものなのに。つまり、学校で漢字を教わるのは嫌いだった。
それでも、そんなことに、関係なしになら、漢字は好きだ。ただ、ぼくの好きな漢字は当用漢字でなくって、当用漢字のほうは仮名にひらいて使いたくなったりして、出版社を困らせる。読めたり書けたりより、楽しむために漢字が好きだ。読めたり書けたりなんて目的は二の次。ま、好きになったら、そのうち使うようになるものだ。
漢字を教える側の、親や先生が、ともかく自分で楽しんじゃったほうがいい。楽しさというのは伝染する傾向があるから、つられて子どもも楽しむようになる。でも、それは副次的なことであって、ともかくおとなが、自分で楽しむのがいい。
そうして楽しむつもりでいるかぎり、漢字というのは、おもしろいものだ。

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