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倉澤栄吉(日本国語教育学会名誉会長)

学ぶ側に立った学習指導の体系(漢字がたのしくなる本シリーズ推薦文)

漢字学習に関する本は山ほどあります。おそらく、常用漢字の数を超えるくらいあるのではないでしょうか。そんなにたくさんあるのに、私どもを感動させないのは、何故でしょう。
漢字を教えるのに、大人の論理から説きおこすことがいけないのです。漢字の本質を、先人の研究に学ぶことは、もちろん大切です。しかし、学ぶ身になってみれば、「学ぶものの論理」があるはずで、学ぶ側にたっての学習指導の体系が考察されなければなりません。この本は、学ぶ論理をふまえ、新しい漢字指導の方法論を目ざしたものです。子どもが漢字を学ぶとはどういうことかを考えて、実践や実験を重ねた末、作られた本です。
漢字は生きている、といわれます。かなやローマ字とちがって、意味をもっているからです。漢字を学ぶには、漢字の意味、すなわち、他の漢字やかなといっしょになって、意味の上で手を結び、いろいろなことばを作っていく働きを中心にして学んでいかなければなりません。
「造語力」です。この造語の力を身につけるためにも、一つ一つの漢字の用い方を学ぶ必要があります。漢字学習の基本は、わかりきったことですが、生きた文章や語句の中で、なるべくたくさん出会い、多く使うことです。
この本をもとにして、多く出会い、多く使うことが、漢字に強くなるコツだといえましょう。

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