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多様性〈いろいろ〉と凝集性〈まとまり〉の社会学
共生社会の考え方

多様性〈いろいろ〉と凝集性〈まとまり〉の社会学 共生社会の考え方

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多様性〈いろいろ〉と凝集性〈まとまり〉の社会学
共生社会の考え方

発行日 2025年10月発行
判型 四六判・上製
頁数 272ページ
価格 本体2800円+税
ISBN ISBN978-4-8118-0873-4
Cコード 0036

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内容

「多様性の尊重」と「凝集性の確保」の両立は、いかにしてなされるか。
共生社会をめぐる問題系を明らかにし、社会制度のありようを考える。
 *
多様性の尊重が掲げられるなかで、なぜ対立と分断に拍車がかかるのか。
「まとまり」への志向は、なぜ容易にナショナリズムに回収されるのか。
シニシズムとナショナリズムをかいくぐり、
共生社会を支える「凝集性(まとまり)」の
新たな創出に向かう理路を検討する。

目次

本書のねらい──シニシズムとナショナリズムを掻い潜る◉岡本智周

第1章 共生をめぐる論点──社会的凝集性を問う理由◉岡本智周
 1. 共生の語られ方
 2. 共生の概念規定
 3. 共生をめぐる今日的論点

第2章 社会的凝集性の系譜──社会学における概念史◉秋葉亮
 1. 集団を自然化、理想化する危険性
 2. 社会的次元において凝集性を見る
 3. いかにして、社会学は国民国家を自然な社会とみなしたか
 4. 国民国家の自然化、理想化を乗り越えて

第3章 「共生」の英語訳を考える──現実の人間社会に根差して◉坂口真康
 1. 日本社会以外を想定した「共生」の英語訳
 2. 英語圏における「多様性の尊重」と「社会の凝集性」
 3. 現実の社会における人びとの「共生」を想定したさいの英語訳
 4. 英語圏の個別具体的な事例でみる“living together”
 5. 不安定な社会状況のなかで“living together”としての「共生」がもつ意味

コラム① 共生社会と「対話」◉笹野悦子

第4章 多文化共生言説の構造──外国人の排除はいかにして生じるか◉永島郁哉
 1. 非共生的な多文化共生政策?
 2. 主体・中心たる日本人と、客体・周縁としての外国人
 3. 道具化される多様性
 4. 多文化共生概念の隘路と可能性

第5章 「国民」概念の見直しがもたらす共生の可能性──沖縄「先住民族論争」を事例に◉熊本博之
 1. ネイションをめぐる葛藤
 2. アイデンティティをめぐる沖縄の歴史
 3. 先住民族論争から見えてくるもの
 4.「国民」「国民国家」の見直しによってもたらされるもの

コラム② 知識は他人と共有するからこそ意味がある◉岡本智周

第6章 「選抜の機会」としての学校教育を問いなおす──メリトクラシーの諸問題◉津多成輔
 1. 選抜・配分が強化された社会
 2. 日本のメリトクラシーの問題
 3. 共生社会論に照らしたメリトクラシーの問題

コラム③ 「学校選択の自由」と高校白書づくり運動◉池本紗良

第7章 社会的凝集性をどう確保するか──公設フリースクールの事例から◉小山田建太
 1. 問題の所在──社会的凝集性を事例から問う
 2.「むすびつくば」と親子の姿
 3. 保護者は「むすびつくば」をどうとらえたか
 4. 凝集的な共生関係を考える

おわりに──本書の結論と次なる課題◉岡本智周

著者紹介

岡本智周(おかもとともちか)

筑波大学人間系(大学院人間総合科学研究科)准教授。「教育内容と社会変動の関連」「学校の社会的機能」「教育とナショナリズム」「共生を促す教育的知識の探索と開発」をおもなテーマとして研究をおこなっている。
著書に『共生社会とナショナルヒストリー』(勁草書房)、『歴史教科書にみるアメリカ』(学文社)、『国民史の変貌』(日本評論社、第1回日本教育社会学会奨励賞)、共著に『学校教育と国民の形成』(学文社)、『共生と希望の教育学』(筑波大学出版会、共編著)、『「ゆとり」批判はどうつくられたのか』(太郎次郎社エディタス)などがある。

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